退職代行の利用率が16.6%に急増中！最新データから見える背景と知っておきたいメリット・デメリット

退職を考えたとき、心の中にはさまざまな思いが渦巻きます。職場でのストレス、人間関係の悩み、将来への不安。そんな気持ちを抱えながら、「辞めたい」と口に出すのは簡単ではありません。そんな中で注目されているのが「退職代行サービス」です。

この記事では、退職代行の利用率やその背景、そして利用を考える際のポイントについて、最新のインターネット調査をもとに詳しくお伝えします。あなたの気持ちに寄り添いながら、次のステップへのヒントをお届けします。

1 退職代行の利用率の現状
2 退職代行を利用する理由
3 退職代行のメリットとデメリット
4 退職を考えている人へのアドバイス

退職代行の利用率の現状

退職代行サービスの利用は、近年着実に増加しています。最新のインターネット調査によると、直近1年間に転職した人のうち16.6%が退職代行サービスを利用していました。特に20代では利用率が18.6%と高く、若い世代ほどこのサービスに頼る傾向が顕著です。一方、30代では17.6%、40代では17.3%と、年齢が上がるにつれて若干利用率が低下します（マイナビキャリアリサーチLab「退職代行サービスに関する調査レポート（2024年）」）。

地域別に見ると、都市部での利用が目立ちます。東京都は男性の利用率が11.74%、女性では15.20%と、全国で最も高い数字を示しています。次いで、神奈川県（男性9.43%、女性8.44%）、大阪府（女性9.07%）、愛知県（男性8.81%）などが上位に並びます（退職代行サービス利用者統計調査2023年版）。

以下に、年代別と地域別の利用率を表形式でまとめました。

年代別利用率

年代	利用率
20代	18.6%
30代	17.6%
40代	17.3%

地域別利用率（男女別）

地域	男性利用率	女性利用率
東京都	11.74%	15.20%
神奈川県	9.43%	8.44%
大阪府	–	9.07%
愛知県	8.81%	–

職種別では、「営業」が25.9%で最も高く、次いで「クリエイター・エンジニア」が18.8%、「企画・経営・管理・事務」が17.0%となっています。このデータから、対人ストレスが多い職種や、クリエイティブな業務でプレッシャーを感じやすい環境で利用率が高いことがうかがえます。

退職代行を利用する理由

なぜ退職代行サービスが選ばれるのか、その背景には現代の職場環境が大きく関係しています。調査によると、最も多い理由は「退職を引き留められた（または引き留められそうだ）から」で、全体の40.7%を占めます。次に、「自分から退職を言い出せる環境でないから」が32.4%、「退職を伝えた後にトラブルになりそうだから」が**23.7%**と続きます（マイナビキャリアリサーチLab「退職代行サービスに関する調査レポート（2024年）」）。

実際の利用者の声からは、退職を切り出しにくい職場の雰囲気が浮かび上がります。「上司が怖くて直接言えない」「何度も引き留められて精神的に疲れた」「退職を伝えたら嫌がらせを受けそうで怖い」といった声が寄せられています。特に、過度なプレッシャーやパワハラが背景にある場合、自分で退職を伝えることへのハードルがさらに高まっているようです。

また、精神的な負担を軽減したいというニーズも大きいです。「自分で言うと感情的になってしまいそう」「穏便に辞めたい」という思いから、第三者に依頼する選択を取る人が増えています。このような背景から、退職代行は「心の安全」を求める人にとっての一つの解決策となっているのです。